この作品の印象はとにかく「あいまいな映画…
主人公ケンヂの小学生時代の記憶と同じくすべてがあいまいで謎だらけ。
ゆえに見終わった時のフラストレーションが高い。
いくら3章だての第1章とはいえ謎が何一つ解明されないのはあまりにも突き放しすぎじゃないかい?
この映画と構成を同じくする作品に、あの傑作「ロード・オブ・ザ・リング」があるんだけど、「ロード…」の場合は各章ごとに一応物語を完結させていたので、次作の公開まで納得して待っていられた訳だ。
ところが、こちらはねえ…わたしのように原作未読の人間はみんなこの映画に満足できたのかなあ?
とにかくストーリーがむちゃくちゃで意味不明だし、ツッコミどころが満載なのだ。
「ともだち」と名乗る教祖が率いる宗教団体が、ケンヂが子供の頃書いた「よげんの書」という戯言の通りにテロを実行し始めるのだが、まず何故この組織がそんな回りくどい事をするのかがわからん。
この組織の目的って一体何なのだ。
やっぱり世界征服?
だったらこんな回りくどい事をやっていないでとっとと世界を征服しちゃえばいいのに。
後半めでたくテロ犯として追われる身となったケンヂ達一行が地下鉄の操車場みたいな所をアジトにしているシーンがあるんだけど、あんな所にいたらあっという間に当局に全員検挙されてると思う。
まあ、その彼等を検挙しに行って全員逃がしちゃう当局も相当のマヌケぶりだけどね…
その他もろもろ…これって原作コミックがそうだから?
とにかくリアリティ無さ過ぎ。
コミックと実写映画では表現方法がまったく違うし、コミックでは許されても実写映画では許されない事だってあるのだ。

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