消息を絶っていた陸上自衛隊のヘリコプター。沖縄県宮古島周辺の海底から、原形をとどめていない状態で引き揚げられました。「滅多なことではバラバラにならない」と陸自の元陸将は話していますが、いったい何が起きたのか。防衛省はフライトレコーダーの分析を進め、事故原因を調べる方針です。
■機体の主要部分回収 “自衛隊員のズボンのようなもの”も…
消息を絶ってから約1か月。5月2日の正AM、沖縄県宮古島周辺の海底から陸上自衛隊のヘリコプターが引き揚げられました。
機体は原形をとどめていないほど崩れていますが、日の丸の赤いマークが確認できるほか、燃料タンクとみられるものもあり、機体の主要部分を回収したということです。海底からは機体のほかにも…
記者「自衛隊の隊員がカゴの中を確認しています」
引き揚げられたものの中には、“自衛隊員のズボンのようなもの”も確認できます。
引き揚げ作業は民間の作業船が実施。深さ約106メートルの海底にあった機体は、当初3つに割れているという情報もありましたが、陸上自衛隊は2日夜、“胴体と尾翼部分が一部で繋がっている状態”だったと明らかにしました。
この機体には隊員10人が乗っていて、うち6人が死亡、残り4人が行方不明です。
■「滅多なことでこんなにバラバラにならない」
陸上自衛隊でヘリコプターのパイロットを務めた山口氏は、“バラバラになるほどの損傷具合”について…
陸上自衛隊 元陸将 山口昇氏
「滅多なことでこんなにバラバラにならないですよね。これに近いようなバラバラになったもので記憶に残っているのは御巣鷹山のJAL機墜落。それくらいの壊れ方ですよね」
山口氏は機体がバラバラになっていることから、海に不時着できず何らかの強い衝撃が機体に与えられた可能性があると指摘しています。
また、機体の残骸がある程度まとまって見つかったことから「断定はできないが、高度が低いところで事故が起きたか、あるいは海面にぶつかった可能性も考えられる」とも分析しています。
一方、原形が確認できる燃料タンクとみられるものや「陸上自衛隊」と書かれたドアについては…
陸上自衛隊 元陸将 山口氏
「ドアも燃料タンクもある程度、破壊の早い時期で外れている可能性がある。あるいは破壊が始まる前に外れていることも否定はできません。機体の壊れ方、どこから壊れているか、どこの損傷が大きいかをこれから見ていけば、ある程度、事故原因が類推できるかと思う」
さらに陸上自衛隊は、引き揚げられた機体から「フライトレコーダー」も回収したと発表しました。
フライトレコーダーは当時の飛行状況などを記録しているほか、操縦士同士の会話など音声データが残っている可能性もあります。
防衛省は今後、引き揚げられた機体の調査やフライトレコーダーの分析を進め、事故原因を調べる方針です。
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