陸上自衛隊のヘリコプターが沖縄県の宮古島沖で消息を絶った事故で2日、海底に沈んでいた機体が船の上に引き揚げられました。陸上自衛隊によると、機体からフライトレコーダーが回収されたということです。
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2日AM11時45分ごろ、沖縄県宮古島沖で水深106メートルの海底に沈んでいた陸上自衛隊のヘリコプターの機体の一部が海面に姿を現しました。大型のネットに包まれた状態で船の甲板に引き揚げられました。
日の丸のマークが付いた迷彩模様の機体は、原形をとどめないほど激しく損傷していました。また、筒状の燃料タンクのようなものも確認でき、隊員らが機体内部の状況を詳しく確認するような様子も見られました。
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先月6日、沖縄・宮古島沖で突如、陸上自衛隊のヘリコプターが消息を絶ちました。乗っていた隊員は10人で、これまでに6人の死亡が確認されています。
機体の一部が海底に沈んでいるのが見つかった海域では、3日前に大型のネットを海中におろすなど引き揚げに向けた準備が進められてきました。
そして、2日の朝から作業を始めたのは、防衛省から委託された民間の2隻のサルベージ船です。AM8時すぎに高性能のカメラやアームなどが付いた無人潜水機が海中におろされました。
記者
「AM10時すぎです。いま、海中におろしたワイヤを巻き上げるドラムがゆっくりと動き始めました。機体を引き揚げているものとみられます」
そして、ヘリコプターの機体は、事故から26日たって引き揚げられました。
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航空評論家の青木謙知氏によると、映像からは機体に付いている「燃料タンク」のほか、機体後方の「テイルブーム」という部分が折れている様子が確認できるということです。
陸上自衛隊でヘリコプターのパイロットも務めた元陸将の山口昇さんは、次のように指摘しました。
陸上自衛隊・元陸将 国際大学教授 山口昇さん
「(陸自ヘリは)小型の対空ミサイルが当たっても全然落ちないくらい丈夫。(今回は)原形をとどめてない。相当、大きな衝撃で機体が破壊されてる。普通に不時着したような状態ではないのは間違いない」
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引き揚げられた機体は、その後、宮古島の平良港に運ばれました。陸上自衛隊によると、機体から当時の飛行状況を記録したフライトレコーダーが回収されたということです。
また、別のサルベージ船が隊員の装備品とみられるものを引き揚げていました。今も行方がわかっていない4人の手がかりも捜している模様です。
今後は事故原因の究明のほか、引き続き今も見つかっていない4人の捜索が行われます。
(2023年5月2日放送「news every.」より)
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