漫画村・星野路実氏「違法ではなかった」再審請求へ

人気漫画を無断で掲載したとして、著作権法違反の罪などで服役した海賊版サイト「漫画村」の元運営者の男性。22日、再審請求を行うことを明らかにしました。

「どういう判決、どういう証拠で自分は有罪になったのか。自分が無罪を示す証拠を準備できたので」

こう語って記者会見に臨んだのは、約6年前、若者を中心に爆発的な人気を集めた海賊版サイト「漫画村」の元運営者・星野路実さん(31)。

人気漫画「キングダム」などの画像データをネット上に無断でアップロードしたなどとして、著作権法違反の罪などに問われ、おととし、福岡地裁で懲役3年の実刑判決を受けました。

星野さん「漫画村は、ほかの海賊版にある漫画を“表示”するだけのサイトだった」

漫画村が行っていたのは当時の著作権法で違法とされていたアップロードではないとして、当初から無罪を主張していた星野さんですが、有罪ありきの裁判とし、一刻も早く自由になって無罪の証拠を集めようと控訴はせず、再審請求の道を選びました。

星野さん「日本の裁判のシステムは、法律の解釈を歪めることによって人を有罪にしている。良くないとは思うが、法律的には問題ないと思っていた」

星野さんは今月27日にも、福岡地裁に再審請求する予定です。

星野さんの主張を改めて整理します。

星野さんは、「漫画村というのはリーチサイトの一種」と説明しています。

ほかの海賊版サイトに“アップロード”されたファイルがあります。

そのファイルを「漫画村」では保存はせずに、閲覧しにきた利用者に対し、“表示”するだけのシステムだったといいます。

つまり、画像を利用者に積極的に提供する“アップロード”とは異なるというのです。

「当時の著作権法では“アップロード”は禁止されていたが、“表示”は違法ではなかった」としています。ちなみに現在の著作権法ではリーチサイトも違法です。

一審で星野さんは無罪を主張しましたが、福岡地裁は「漫画などの画像データを違法に“アップロード”した」などと認定し、懲役3年の実刑判決を言い渡しました。

無罪を主張したのに、控訴しなかった星野さん。その理由については

・保釈が一切認められなかった・接見禁止により弁護士以外とは会えなかった・パソコンが使えない状況で無罪を証明する証拠を見つけられる可能性がなかった ことなどを挙げています。

「このまま裁判を続けても意味がない」と考え、最短で自由になり証拠を捜すために控訴せず服役することを決めたといいます。

そして今回出所後に第三者の専門家に解析を依頼した結果、一審で検察が裁判所に提出した証拠の中で、“アップロード”では生じない現象が見つかり、無罪を言い渡すべき新たな証拠が見つかったとして再審請求に踏み切るとしています。

福岡地裁への申し立ては今月27日に行う予定です。

※違法サイトへのアクセスは厳に慎みましょう。

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