「カッコーの巣の上で」「アマデウス」と二つのアカデミー賞に輝く巨匠ミロス・フォアマン監督の新作は、18世紀末の中世から近世に移りゆくスペインを舞台。
宮廷画家であるフランシスコ・ゴヤの視点を通して一組の男女の数奇な運命と愛憎を描いた歴史劇だ。
豪華絢爛だった「アマデウス」と比べるとB級臭さは否めないが、そこそこにお金もかかっており、先の読めないストーリー展開もあいまってなかなか楽しめる作品となっていると思う。とにかく面白かった。
先にも書いたようにタイトルロールのゴヤはどちらかというとサブ的な役回りで、メインはカトリック教会の修道士ロレンソを演じるハビエル・バルデムと裕福な商人のお嬢様イネスを演じるナタリー・ポートマン…。
この二人のくだりは史実ではなくまったくのフィクションで、ゴヤの描いた名もなき神父と令嬢の肖像画からインスピレーションを得てこの物語が生まれたらしい。
お嬢様のやんちゃが過ぎて異教徒として異端審問の拷問を受け、地下牢に幽閉されるはめになるイネス。
そして異端審問の責任者という立場を利用してイネスに言い寄るロレンソ…
そして世間知らずのお嬢様がゆえに、なすがままにロレンソに身を任せてしまうイネス。
このあたりのねっとりしたエロティシズムが前半の見せ場なんだけど、残念な事にナタリー・ポートマンの脱ぎっぷりが足りないのでやや不満が残るんだよな。

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