大型で非常に強い台風9号が九州北部に最接近しています。また、週末に向け、台風10号も西日本へ接近し、上陸する恐れがあります。気象予報士の喜田勝氏が解説します。

◇今後の台風9号について
現在、九州北部の一部が暴風域に入っています。この後も暴風域を伴ったまま北上していきそうです。台風から離れたところでも湿った空気の影響で、雨が降っているところがあります。2日午後10時現在、大雨警報が三重・高知・大分・宮崎、暴風警報が山口・福岡・佐賀・長崎・熊本・大分・鹿児島に出されています。3日は、さらに雨は強まりそうです。特に太平洋側では雷を伴った非常に激しい雨になり、四国では300ミリと約1カ月分の雨が一気に降る見込みで、台風が離れても油断しないでください。

◇台風10号について
6日には『非常に強い』勢力で、 九州に接近、上陸する恐れが高まっています。今回は、過去に経験したことない程の危険な台風といえそうです。接近時、中心気圧が925ヘクトパスカル、最大瞬間風速70メートル。平成に入って、この規模の台風は上陸したことはありません。昭和の伊勢湾台風並みです。風速70メートルといいますと、電柱が倒れたり、車が飛ばされるような風です。世界各国のスーパーコンピュータの結果を見ますと、九州上陸を予報しているものもあれば、九州の西を北上している予報もあります。ただ、上陸しないからといって、油断はできません。上陸しないと台風の勢力はあまり落ちないということもあります。台風の進行方向の右側は、特に風が強く危険です。7月の豪雨の被災地・熊本県など、東シナ海側は、暴風が吹き荒れ、高潮などに警戒が必要になってきます。

秋の台風というのは9月に入ると速度を上げますが、今回の台風10号はゆっくりで、影響が長引きます。また、九州山地では記録的な大雨に、特に警戒してください。山間部で降った雨が川に流れると氾濫の恐れがあります。さらに、気圧が下がって急に風向きが変わると、潮位が一気に上がることがありますので、高潮にも警戒してください。そのほかの地域では、西日本の広い範囲が強風域に入りそうです。また、太平洋側は台風が近づく前から強い雨が降りやすい状況が数日、続きますので、警戒してください。
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