「わいせつ目的で近づいた」

福岡市の女性刺殺事件で新たな供述です。

事件が起きたのは、8月28日の午後7時半ごろ。

中央区の商業施設を訪れていた吉松弥里さん(21)が、左胸や首などを包丁で複数箇所刺されて死亡し、近くで包丁を持っていた住所不定の15歳の男子中学生が銃刀法違反の現行犯で逮捕されました。

捜査関係者によりますと、男子中学生は吉松さんを刺したことを認めていて、「わいせつ目的で近づき抵抗されたために刺した」という趣旨の供述をしていることが新たに分かりました。

防犯カメラには、吉松さんの後を追ってトイレに向かう様子も映っていました。

この事件では現場から包丁2本が押収されていて、鑑定の結果、男子中学生が持っていた包丁に付着した血液と吉松さんのDNA型が一致したということです。

逮捕の直前、逃走するための人質にしようと6歳の女の子に馬乗りになり包丁を振りかざした男子中学生。

突差の判断で飛びかかった福岡市消防局の男性職員は、コメントを発表し、当時の心境を明かしました。

「女の子が刺されると感じ、この状況で少年を取り押さえられるのは私しかいないという思いでとっさに行動した」

包丁を持った男子中学生が誰か襲いかかる相手を探していると思い、あとを付けていたという男性職員は、「6歳の幼い命を救えたことはよかったと思う。しかし21歳の女性が亡くなられたことは無念です」と哀悼の意を表しました。

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